2020年6月1日月曜日

4令


早口のお蚕さん達は4令の眠に入りました。


石灰を被って2日弱おやすみし、脱皮の準備中。


こちら拾い上げた遅口のお蚕さん達は、だいぶ動きは鈍くなってきましたが、もう少し食べそう。最後の最後まで食い込んでから眠に入ってほしいので、しつこく責桑。




3令までは、こんなにコンパクトに収まっていましたが、

3令眠前に蚕室に引っ越しをして、


5令になる頃には、広い蚕室いっぱいに成長します。

うちの5000本の桑の木も見事に食べ尽くします。



育蚕には基本の流れはありますが、それぞれの農家さんが知恵や工夫を凝らして、お蚕さんを快適に育てている。

私も、そんな知恵や工夫を考えるのがとても好きだ。

こうやったらいいかも。と、思ったことはすぐに試してみたくなる。

その試みがうまく行ったとき、

『私はお蚕さんを育てる天才なんじゃなかろうか。』と、心から浮かれる。(←昨晩)

うまく行かなかった時、『私にお蚕さんを育てる資格はないんじゃないだろうか。私は農家として失格だ。』と、どん底まで落ち込む。(←今朝)

そして、10分ほど落ち込んだ後、『やってしまったことは仕方がない。時間は戻せないから立て直す方法を考えよう。』と、あれやこれや知恵を絞る。(←今ここ)


農家になって9年間、育蚕中は毎回こんな感じ。

毎回一年生で、毎日が必死。

今も失敗はたくさんあるけど、明らかに変わったのは、うまくいかなかった時の立て直しの選択肢がとても増えたこと。

最初はどう立て直して良いのか分からないことがたくさんあった。

失敗したからこそ気付けたことがたくさんある。

『うん。失敗もいいものだよな。。。』

・・と、ぶっこく余裕はありませんが、引き続き気を引き締めて、大切にお蚕さんを育てます。

2020年5月21日木曜日

生繭石鹸

お蚕さんが眠っている間に石鹸づくり。


石鹸づくりはかれこれ20年以上。
自分の中で一番長く続いている趣味だ。


気温が低いと時間がかかる石鹸づくりも、暖かいとあっという間にトレースが出て早い早い。

オイルは、オリーブオイルやココナッツオイルは使わないで、スイートアーモンドオイルやアボカドオイルなどの優しいオイルを数種類と、植物バターをブレンド。
あとはハーブパウダーやその他もろもろ怪しい粉を投入。

そして生繭も入れて、『スペシャルクリアリング生繭石鹸』と、勝手に名付けている。

どんなにきつく辛い一日があったとしても、この石鹸を使えば全て綺麗さっぱり水に流してくれる。

そう信じ込んで使うと、ほんとに心身共に軽くなる。

人間、思い込みも大事。。。

そして私はたぶん自分がかけた暗示にかかりやすい。


1ヵ月熟成させたら完成。


ベージュは朝用・黒は夜用。

頭も顔も体も、全てこの石鹸でごしごし。楽である。




お蚕さんが起きるまで、今日はふうた(猫♂3歳)とゆっくり遊びましょう。



2020年5月20日水曜日

春の育蚕

今年も春の育蚕が始まりました!

生まれたてのお蚕さん。

こうじかび病等の予防の為、蚕体消毒をしてから桑をほんの少しのせて、

2時間ほどでお蚕さんが桑に這い着いたら、羽箒でやさしく掃き下ろして、

きれいに蚕座を整えて、新しい桑をのせます。

ふた桑程食べると体もだいぶ白くなってきますが、まだ毛に覆われてホワホワしてます。

2日目、小さいながらも桑をもりもり食べて、体長は3mmほどに。

3日目、毛ぶるいして、体は白くつるっとプリっとなりました。

4日目、体長5mm程に。
2令に向けて脱皮のため眠に入ります。食桑不足のまま眠に入らないよう、動きが鈍くなってきたお蚕さんに最後の責め桑を充分に与えます。

8割ほどのお蚕さんの動きが止まって眠に入ったら、

蚕座をめいっぱい拡げて、

石灰を振って、あとは一日おやすみなさい。


1令期は、室温27℃、湿度75~80%を目安にしてますが、眠中は室温湿度ともに少し下げてます。

起蚕中は、周りに濡れ新聞と防乾紙をかけていますが、眠中は乾燥を促すため全部外します。

眠中はなにも被せない方が良いのですが、この黒いシートだけ蜘蛛からお蚕さんを護るために被せてます。
以前、眠中に蜘蛛にお蚕さんを大量に食べられた経験があり・・・。

稚蚕飼育を行っているのは、築100年以上の母家の一室。
いろいろ対策はしているのですが、やはりどこかしこ入り込む隙間があります。。



この春は色々と慌ただしく、直前までバタバタと準備をしていました。

掃き立て前日まで、準備は万全だろうか?消毒はちゃんとできているだろうか?と、わたわたオロオロしておりましたが、育蚕が始まってからようやく気持ちがズドンと落ち着きました。
育蚕中は、目の前のお蚕さんのことだけを見て、考えて、菌や病気を持ち込まないようお蚕さんの体調に留意しながら、しっかりと大切に育てていきたいと思います。

そして、育蚕に従事・集中できる環境に感謝しながら、また、育蚕をできる喜びと幸せを感じながら、良質な繭になるよう努めます!



2020年1月26日日曜日

色んな糸

手紡ぎ糸や座繰り糸、いろんな色を織り交ぜて織りました。

栗のイガ・栗の実・玉葱・ログウッドなどなど


黄緑と黄色の手紡ぎ糸は、

セイタカアワダチソウ

草木を煮出す時の、生薬というか漢方というか、
漂う香りが心地よい。

 紡ぎ糸と座繰り糸、混ぜて織った時の布の表情が好きです。
写真じゃ伝わりにくいですが・・・。



ねじねじ(房)は、無しにしました。

ベースは手紡ぎ糸なので、
寒い時期によさそうな、とても温かいストールができました。

2020年1月25日土曜日

降る降る詐欺

ここのところ天気予報では雨。の、はずなのに、晴れている。
という日が続いております。
いや、もういいかげん降ってくれ。
・・・農作業が堂々と休めない。

ただいま、桑畑に堆肥を入れています。

お礼肥えとも言いますが、一年間頑張ってくれた土壌を豊かにするために、

堆肥を入れています。

1年の間に2度収穫する桑の葉(うちの場合)。

太陽と雨と土からの養分、この3つの恵みで立派に成長してくれます。

3つのバランスが崩れると収穫量や葉質も大きく崩れてしまいますが、

そのうち人間が手をかけることが出来るのは、土壌だけ。

 
堆肥を乗せて、

運ぶ。

そして耕耘。

ひたすら、ひたすらこの繰り返しである。



明日は雨の予報だから、今日は頑張るぞー!

と、明日を信じて張り切っていたが、

結果降らないまま、下の桑畑の堆肥5トンが終わった。

降る降る詐欺のおかげで予想以上に早く終わったが、

人生初、鎖骨の筋肉が両方同時に攣ってしまった。



『良い繭は良い土から』と、昔から言われるように、
ちゃんと畑に手をかけたかどうかの問いは、繭になったときの答えでしっかりと返ってきてくれます。

なので、私なりにではありますが、その答えを信じて、引きつづき裏山の桑畑、堆肥15トン、頑張りたいと思います。


…はよ雨降れッ。

2019年12月21日土曜日

【繭マスク】年内発送のお知らせ


今年の冬も、【繭マスク】たくさんのご注文、本当にありがとうございます。
とても嬉しいです!

●年内発送のお知らせ
12月25日(水)までにいただいたご注文は、12月28日(土)までに発送、
12月26日(木)以降にいただいたご注文は、翌年1月6日以降の発送とさせていただきます。

●12月29日(日)~1月5日(日)は、発送をお休みいたします。

【繭マスク】の発送は日本郵便のクリックポストにて行っており、
通常はお客様のポストに投函されますが、5個以上ご注文の際は箱で発送するため、サイズによって投函できない場合は再配達となります。
年明けの発送をご希望の場合は、ご注文の際、備考欄への記載をお願い致します。
(※クリックポストは着日指定が出来ません。申し訳ございませんがご了承くださいますようお願い致します。)


年の瀬が近づき、寒さも一段と増してきましたが、【繭マスク】の温もりが、
少しでも皆様のお役に立てることを願い、丁寧に製作をさせていただきます。






2019年9月2日月曜日

晩秋蚕はじまりました

8月30日、晩秋蚕の掃立てを行いました。
生まれたての2mmに満たないお蚕さん。

桑の葉をおいたら、みるみると登ってきます。

卵から孵化したばかりの時は、蟻蚕と呼ばれ体が毛で覆われて黒っぽいのですが、

桑を食べて数時間もすると毛ぶるいをして白っぽくなってきます。

2日目。

小さいけれど、もりもり食べてます。

1令4日目、眠に入りました。

只今、石灰を被ってお休み中です。


今回も先輩農家さんと一緒に、3令までの稚蚕飼育。

先輩農家さん、毎朝おにぎりを握ってきてくださいます。

朝の給桑が終わったらおにぎりタイム。

毎日この時間がとても楽しみ!

私の気力と体力は、先輩農家さんのおにぎりと優しい笑顔でできています。



8月後半は長雨で太陽が2週間以上出ず、桑の伸びが良くない。

雨の恵みも大切だけど、太陽の重要性を改めて感じました‥。

桑の葉、無駄を出さないよう、考えて使わないと。



掃立ての前日、50年以上、県の養蚕指導をされていた方が様子を見に来てくださり、

お蚕さんを育てるにあたって大切なことをたくさん聞かせていだだきました。


これまでの記録を見ていただき、疑問や質問、対策などをたくさん指導してもらいました。

とても勉強になり、そしてググっと気持ちが引き締まりました。

養蚕最盛期の生きたお話しもとても楽しく聞かせていただきました。

デリケートなお蚕さんの病気などのことも。

稚蚕はとくに体がまだ弱いので、気を付けないといけません。


稚蚕室に入る前は手足をしっかり消毒します。

病気や菌の大半は外(足)から持ち込まれる。 

 道具も使う度に消毒。

先輩農家さんとお揃いで嬉しい、稚蚕飼育用の制服。

稚蚕室の中に入る時に着替えます。

そしてもちろん、飼育中は大好きな納豆も食べません。我慢です。

これらは、私が稚蚕飼育所にいた4年間に徹底して教えていただいた事のほんの一部。だけど、とっても大切なこと。


これから1ヵ月、お蚕さんの健康に留意しながら、気持ちを引き締め努めます!