2018年9月30日日曜日

収繭と乾燥

繭を蔟から外して、毛羽取りをする収繭を行いました。

秋蚕は4令の猛暑や5令での大雨などで、

繭の質や収繭量が心配でしたが、

自分的には、思ったよりもまあ良く良くできたのではないかな。と、

少し、ホッとした気持ちです。あくまで、思ったよりも…ですが。

お蚕さんを育てることが好きで始めた養蚕ですが、

農家としてお蚕さんを育てさせていただく以上、

ただ育て繭にするのではなく、労力を含め最大限のあらゆる知恵や工夫に努め、

上質な、良質な繭になってほしいと、いつも思っています。

しかし、毎度のことではありますが、課題はたくさん残りました。

自然と生き物相手のお仕事ですから、人間の都合よくは何事も行きませんが、

今回の初めての猛暑や長く続いた大雨も、経験です。

この経験を踏まえて、次回に備え、活かしたいと思います。






繭を電光に当てたり、

日光にかざして、不良な繭、糸を吐ききらずに死んでしまった繭を丁寧に外し確認します。

ここは確実に行わないと、毛羽取り機に入れた時、ほかの繭を汚して、出荷が出来なくなってしまいます。


今年の春、新しくなった乾燥機。

容量も風量も大きくなり、なによりもタイマーがついたことがとてもとても嬉しく。

今回は、先輩農家さんと私の2軒分の乾燥。

4回入れ替えをして3日間で終わりました。

乾燥まで終わるとようやく一安心です。

2018年9月18日火曜日

上蔟翌日より、今年も栗の収穫が始まりました。

今年もたわわに実っています。

実りすぎた重みで枝が何本か折れてしまいました・・・。


収穫した栗は、青果市場へ持って行っています。

収穫がピークの頃は、夜中に市場へ持っていくのですが、

私は市場へ行くといつも元気をもらえるので、出荷に行くのが好きなのです。

夜、静けさの中、せっせと栗を磨いて袋に詰め、夜道を車で走り市場に着くと、

そこには、明々とした電光の元、栗や野菜などを出荷に来ている農家さんや、

『はーい、今日は何キロ!はーい、ここに並べてー!』

と、元気な市場のおじさま方。

ここだけは、昼間と変わらず活気に満ちている。

出荷がピークになる頃は、私の気力も体力もげっそりと落ちているので、

夜中市場に来て、元気をいただくのです。

さて、今年も栗拾い頑張ります!



まだ、のんびりと桑を食べてるお蚕さんが、あと数百頭程。

毎度、上蔟が遅れるお蚕さんが数百頭程いますが、最後の1頭まで、

ちゃんと立派な繭を作ってくれます。



2018年9月15日土曜日

上蔟

無事に上蔟が終わりました。

通常4令期で、遅口早口に分けていたのですが、今回は分けることが出来なかったので、

お蚕さんの様子を見ながら、かつかつと熟蚕を拾いました。

1日目は夕方に上がり始め、夜中の2時までで、約半数のお蚕さんが上蔟し、

2日目は昼過ぎに上がり始め、23時頃ほぼ全てのお蚕さんが上蔟しました。


上蔟はいつも熟蚕を手拾いしていますが、やはり、早口遅口をちゃんと分けれているか否かで、上蔟時の作業のスムーズさが全く違うことが改めて分かりました。

次回は、どんな状況でも対応してしっかり分けることができるよう考えなければ!


そして、当初より上蔟を手伝ってくれている姉と宗さん。

もう、たぶんこの3人だから、どんな状況でも乗り越えられるという程、息が合うし、どんなに疲れても、お互いを励まし合って思いあって、本当に気持ちよく快適な環境で作業をすることができる。

でも、これはたぶん最初からそうだったわけではなく、6年という月日の中で3人で学び培ってきたチームワークなのだろうな。と、思います。


『ねえ、この3人のチームワークってすごくない!』

って、私が何度も言っていたら、姉と宗さんが共に笑顔で、

『わかったわかったすごいすごい!』

と、言っている時の写真。


上蔟は大変な労力のいる作業ですが、2人のおかげで、3人のチームワークが発揮できて、実感できる、とても素晴らしい時間へとなっていることがとても嬉しい。

今回も、お蚕さんにとっても、人間にとっても、快適に上蔟の作業を終えることができたと思います。

本当にいつもありがとうございます。


















2018年9月14日金曜日

5令期は大雨

5令になったお蚕さん。

桑を食べる量も音も、勢いを増してきます。

5令の盛食期、通常であれば、夜の蚕室は、ザーザーとお蚕さんが桑を食む音が心地よく響くのですが、

この秋の5令盛食期は、ずっと大雨続きで、お蚕さんの桑を食む音も、

雨音にかき消されてしまいました。

4令期は猛暑でしたが、5令盛食期は大雨で夜は肌寒い日もありました。


お蚕さんは、1令~5令3日目までの約20日間と、5令4日目からの4日間(盛食期)で、だいたい同じ量の桑の葉を食べると言われています。
それだけ最後の4日間の食べる桑の量は多いのです。

なので、5令4日目からの4日間の盛食期にどれだけ桑を食い込めたか、また、どれだけ質の良い成熟桑を与えたかで、収繭量や生糸量歩合の違いに大きく関わってきます。

この盛食期の4日間が大雨というのは、自然のことなのでどうすることもできませんが、
気温が下がればお蚕さんの食べるペースも落ちるし、座に桑をやりすぎると更に床が冷えて、蚕座の環境が悪くなってしまうので、状況を見ながら都度給桑するしかありません。

そして、濡れ桑を与えることはお蚕さんの為に出来るだけ避けたいので、桑を取っては乾かし、給桑し、そしてまた桑を取り、乾かし、と、4日間止まることなく敷地内をぐるぐるぐるぐる、目が回りそうな4日間でした。
桑取が間に合わなかった夜は、車のヘッドライトで桑を切りました。

もぎった桑葉は母屋で大型扇風機2台で乾かして、 


枝は下屋でかつかつと水切りして、

綺麗に乾かすことは給桑が追いつかないので出来ませんが、どうにかこうにか盛食期の4日間を乗り越えることが出来ました。

4令期が猛暑で眠に入るのが早かったので、その分5令期で食い込んでほしかったので、
全力でやりきりました。

育蚕で使っている約4000本の桑の木。
この4日間で半分の2000本をお蚕さん達が完食しました。
ぎりぎり足りました。
良かった・・・。

盛食期4日間の雨というのは、まだ経験の浅い私にとっては初めてのことでしたが、
飼育の精度は下げずに他の作業を増やしたり、また床替えなどの時間を短縮したり、と、
今回の大雨のように、目の前になにか降りかからないと湧き出ない知恵もあるのだな。と、とても勉強になりました。



2018年9月6日木曜日

4令期は猛暑


4令期はとにかく暑かった。
連日記録的な猛暑で、蚕室の温度が34℃を超える毎日。
ちなみに4令の標準表での適温は24℃。
朝晩、氷水を噴霧したり、2ℓのペットボトルを大量に凍らせて、
2台の大型扇風機の後ろに6本づつ置いて、などと色々試行錯誤してみたものの、
焼け石に水・・。

お蚕さんは、温度の虫とも呼ばれ、温度により成長速度や桑を食べる量などが
著しく変化します。
これまで温度差は、給桑量などで調整していましたが、今年は日中も朝晩も蚕室の温度はずっと高いままで、盛食期がいつくるのか、成長のスピードはどれくらい早まるのか、などなど、なかなか予測をすることが難しく、お蚕さんの変化を見逃さないよう、都度様子を見ながら行いました。

そして、眠。
早まるだろうと予測していたそれよりも、随分と早く眠に入ってしまいました。
私は、4令の眠に入るときに最終的な早口と遅口に分けているのですが、
今回はそれもできず。
ならばと、眠明けに早口・遅口分けれるか試してみましたが、
人間が思うようにそうそう都合よくとはいかず、そのまま5令へ。

育蚕中、ここまで気温が高かったのは初めてなのですが、おそらくこの暑さは
これから毎年更新されていくのかもしれません。
来年の秋蚕期もきっと暑いだろう、、大切な4令期をどう乗り越えようか、、
『う~ん』と頭を悩ませていたら、とても良い案が浮かびました。
この案は、育蚕が終わってからゆっくり煮詰めるとして、
4令期が短かった分、5令期で少しでも取り戻せるよう、全力で後悔なきよう
しっかりと行いたいと思いました。

4令眠明け


2018年9月1日土曜日

桑の葉

桑の葉は人間の体にもとても良いらしい。

お蚕さんが眠に入った時、刻み過ぎて余った桑の葉。

太陽でしっかり乾燥させて、

冬の間に乾燥しておいた生姜と一緒にお茶パックに詰めて、

水だしで毎日3ℓは飲んでます。(汗っかきなので‥)

そして、ご近所さんからいつも色んなものをいただくので、

私はこのお茶をあげるのです。

今日いただいたお野菜。

私はご近所さんのお野菜のおかげで毎日もりもり元気に働けてます。

本当にありがたい‥‥

ありがとうございます。