2018年9月14日金曜日

5令期は大雨

5令になったお蚕さん。

桑を食べる量も音も、勢いを増してきます。

5令の盛食期、通常であれば、夜の蚕室は、ザーザーとお蚕さんが桑を食む音が心地よく響くのですが、

この秋の5令盛食期は、ずっと大雨続きで、お蚕さんの桑を食む音も、

雨音にかき消されてしまいました。

4令期は猛暑でしたが、5令盛食期は大雨で夜は肌寒い日もありました。


お蚕さんは、1令~5令3日目までの約20日間と、5令4日目からの4日間(盛食期)で、だいたい同じ量の桑の葉を食べると言われています。
それだけ最後の4日間の食べる桑の量は多いのです。

なので、5令4日目からの4日間の盛食期にどれだけ桑を食い込めたか、また、どれだけ質の良い成熟桑を与えたかで、収繭量や生糸量歩合の違いに大きく関わってきます。

この盛食期の4日間が大雨というのは、自然のことなのでどうすることもできませんが、
気温が下がればお蚕さんの食べるペースも落ちるし、座に桑をやりすぎると更に床が冷えて、蚕座の環境が悪くなってしまうので、状況を見ながら都度給桑するしかありません。

そして、濡れ桑を与えることはお蚕さんの為に出来るだけ避けたいので、桑を取っては乾かし、給桑し、そしてまた桑を取り、乾かし、と、4日間止まることなく敷地内をぐるぐるぐるぐる、目が回りそうな4日間でした。
桑取が間に合わなかった夜は、車のヘッドライトで桑を切りました。

もぎった桑葉は母屋で大型扇風機2台で乾かして、 


枝は下屋でかつかつと水切りして、

綺麗に乾かすことは給桑が追いつかないので出来ませんが、どうにかこうにか盛食期の4日間を乗り越えることが出来ました。

4令期が猛暑で眠に入るのが早かったので、その分5令期で食い込んでほしかったので、
全力でやりきりました。

育蚕で使っている約4000本の桑の木。
この4日間で半分の2000本をお蚕さん達が完食しました。
ぎりぎり足りました。
良かった・・・。

盛食期4日間の雨というのは、まだ経験の浅い私にとっては初めてのことでしたが、
飼育の精度は下げずに他の作業を増やしたり、また床替えなどの時間を短縮したり、と、
今回の大雨のように、目の前になにか降りかからないと湧き出ない知恵もあるのだな。と、とても勉強になりました。