2014年2月5日水曜日

返し

畑に届け物に来られた方が、『大丈夫ですか?』と駆け寄ってこられました。
蚕室の軒先でうずくまってい私を見つけて心配したらしいです。すみません・・。

のこぎりの刃の掃除中です。
刃の間にヤニが詰まるので日に何度かほじって掻き出してます。
のこぎりの刃は左右交互に無数の小さな刃が施され、先端には返し刃が付いています。
これにより硬い枝でもしっかりとキャッチして、押しても引いてもゴイゴイ伐採してくれます。
私は釣り針の『返し』や大工さんが使う杭の『返し』などの捉えて離さない様にとても惹かれます。
自分の中にもこの『返し』があると思っています。
流行りのものやファッションなどを眺めてはみるものの、うまく引っかけることができずいつも時代遅れな格好で話題の話に乗ることができないのですが、たまに自分の中でこの『返し』が顔を出しザクっと何かを引っかける時があります。
5年前、養蚕を初めて知った時もそうでした。この『返し』は一生外れる事はないと思います。

先日久しぶりにこの『返し』が現れました。もちろんお蚕関係の事ですが。
それからせっせと資料を作成し、本日提出してきました。
この『返し』が現れると不思議です。
今まで一体どこに隠れていたんだい?と聞きたくなる程の力が漲ってきます。
私の最大欲求である睡眠さえも影を潜めます。

結果が出るのはまだまだ先ですが、答えがYESでもNOでも狼狽えることはありません。
答えがYESだったら嬉しいけど、NOだったとしても、それはもっと別の最良の道が現れる前触れだというのはこの数年間で何度も経験して分かってきた事です
一度掛った『返し』はちょっとやそっとじゃ外れません。

今はただただ、久しぶりに現れた『返し』がとても嬉しく、この気持ちを大事にしていこうと思います。