2016年11月19日土曜日

今年の春繭

秋の夜長に織り上げました。

今年の春繭の手紡ぎ糸です。


座繰り糸にしようか迷いましたが、今回は手紡ぎ糸で。

絹は、しっとりと肌になじんでいく感じがとても気持ち良いです。
  角真綿を作っておけば、畑の休憩中や、夜寝る前などの好きな時間にいつでも糸が紡げます。
角真綿がたくさんあると安心する。

いつも真綿を作るときは藁灰汁(わらあく)で繭を焚いていたのですが、

今回は今年の秋収穫した栗のイガの灰汁で炊きました。

ふっくら柔らかい、気持ちの良い真綿が出来ました。
 染色も栗のイガ。
 最初はこういう色。
錆びた鉄釘をお酢で煮詰めた媒染液に浸すと、グレーに。

これを何度か繰り返し、濃ゆいグレーに染めました。

座繰り糸はパキッと濃ゆい色に染まるのですが、紡ぎ糸はなかなか濃ゆく染まりません。

 房をネジる作業。

ウールみたいに切りっぱなしの方が見た目的には好きなのですが、

絹は切りっぱなしには出来ません・・。

とはいえ、ネジる作業は楽しいし、とても早いです。

そういえば、子供の頃、友達の髪を編むのが大好きでした。
 久しぶりの織り、楽しかったな。

もっと時間を作って、もっと腕を磨きたい。

養蚕農家の方々が紡いでこられた技術をもっともっと試したい。

そんな思いに耽った秋の夜長でした。

もうすぐ冬ですね。