2017年12月31日日曜日

今年の育蚕、無事に終わりました。

今年は春蚕と秋蚕を出荷しました。

そして秋蚕は自宅隣りの母家の一室で

先輩農家さんと私の2軒分の稚蚕飼育(孵化~3令)を行いました。
ずっとずっと念願だった自宅での稚蚕飼育。

しかし、これまでの設備の整った稚蚕飼育所と勝手が違うことや、

出荷を伴う量ですので課題はたくさんありました。


そこで昨年の冬、群馬県の養蚕農家さんを訪ねました。
ずっとお会いしたかった、高崎市の酒井さんご一家と、安中市の『蚕絲館』さん。



酒井さんのHP ← いつもこちらを覗いて勉強させてもらっています。

酒井さんのお宅の飼育量はすごい頭数で、想像するだけで目が回りそうです。

今年の春の収繭700kg・・・

いや、もう想像すらできない・・・。

そして、自宅で稚蚕から飼育をされていらっしゃいます。

蚕室や上蔟室、稚蚕飼育の設備、いろんな場所を案内していただき、

育蚕の知恵や工夫、本当にたくさんの事を教えていただきました。

おとうさんの説明は面白すぎて笑いっぱなしになってしまうので、

お蚕さんのこと取りこぼさないようメモとるのに必死でした。

そしていろんなお話しを聞かせてくださいました。

蚕室が雪で倒壊した時の事、一人で資材を運び育蚕に間に合うように建て直したこと、

丁寧に手入れされた広大なとてつもなく広い桑畑での作業のこと、

どの話ひとつとっても、はぁ~っと気が遠くなるようなお話なのですが、

ニコニコと笑顔で、時にジョークも交えながら話される姿は

これまで積み重ねてこられたもの、時間、思い、そして貫禄を感じるものでした。

酒井さんの稚蚕飼育用の桑畑。

私も教わったように仕立て頑張っています。



今年の稚蚕飼育。

酒井さんご夫婦に教わったこと、全部行いました。

そして、とても良い繭ができました。

ご夫婦で長い年月をかけて生み出された知恵や技を、

惜しみなく教えてくださり、本当に感謝しています。

ありがとうございました。



そして、安中市の『蚕絲館』さんを訪ねました。

ご夫婦で養蚕から座繰り糸の製造・販売までされていらっしゃいます。

私がまだ養蚕農家を志ざし、机上で勉強をしていた会社員の頃から、

ずーっとブログを拝読していました。

そして読みながら夢は大きく膨らみ続け現在に至ります。

なので、お会いすることができてとても嬉しかったです。

ご夫婦ともに、養蚕・絹への探求心がすごいな~と思います。

ブログを読むと、養蚕や道具・絹の歴史や知識、

知らなかったたくさんのことが知れてとても勉強になります。

蚕絲館さんでは、養蚕や座繰り糸のワークショップが行われています。

次の農閑期、座繰りを学びに行きたいと密かに計画中です。



今年は今日で終わります。


今年は初めてのことがたくさんあったせいか、とても1年だとは思えないほど長く感じます。

そして、とてもたくさんの方々にお世話になりました。

もう、お世話になりっぱなしだな・・。と、いつも思っています。

本当にありがとうございます。

来年も、楽しく、そして、真面目に頑張ります。